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焼印の作り方 ブログトップ
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太い文字の、大きな焼印 [焼印の作り方]

 竹用の焼印には、課題が有ります。文字が、6mm以上で、太く、堂々とし書体で、枠が無いものです。

 これまでと同じような、作り方では、線が太い為、食い込まず、滑ってしまい、印章にならないのです。

 今回、堂々とした、太い書体を、8mmという、大型の焼印を作りました。印面を工夫して、竹に、鮮明な印象を、焼き付けられる様にします。

     

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 裏文字を書いたとき、点を、書き忘れたうえ、グラインダーで、端を、削り過ぎてしまいました。しかし、課題の解決には、支障がないので、そのまま、テストを、行いました。

  

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焼印の篆刻、その工程 [焼印の作り方]

 ここ二か月、焼印と向き合っています。東郷平八郎元帥の書を、文字4mmベースで彫り、失敗を繰り返す中で、工程を見直し、工具を改良しました。

 今回、その結果を活かして、安倍首相の書「至誠」を焼印にしました。これを基に、見直した工程を紹介します。

 原寸大で、裏文字を、トレス紙に書いて、練習します。文字の感覚を、掴みます。それと、難易度を判断します。篆刻に入る前に、「彫ることが出来るか?」、「丸焼けになり易さは、どうなのか?」、判断します。

     

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 焼印の補助線を引き、下書きをして、輪郭に、ケガキ線を入れます。この後、篆刻刀を入れる、穴開けをします。この穴位置と、最初に削る、谷筋を、厳密に考えるようにしました。

     

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至誠の焼印 [焼印の作り方]

 至誠の焼印は、焼印を彫る練習で、作っています。ほとんど、使用していません。そこには、2つの理由があります。

 一つは、病院、学校、会社や、各種団体、果ては、暴力団まで、名称として使われているのです。すでに、他の人が、銘としても、使っていると思うのです。人気が、有り過ぎる言葉なのです。

 二つ目は、著名人、歴史上の人物など、多くの人が、書を残しています。検索すると、数多くの書体が得られます。練習材料には、事欠きません。画像検索の一部が、下です。

     

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 ここ一月ほど、赤枠の書、日本海海戦で有名な、東郷平八郎元帥の書を、焼印にしていました。この書は、焼印としては、最も不向きな物です。

 焼印の細い線は、細く削っても、ある程度の太さに出てしまいます。食い込むことと、周りが焼ける為です。

 細い線と、太い線が、バランスよくある場合、細い部分を、下げればよいのですが、細い線が続くと、それができません。

 この書は、線と、線の間隔が、狭い為、丸焼けになり易いのです。

 失敗を重ね、工程を見直し、工具を改良して、どうにか、及第点に達したのが、これです。

    

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焼印のモデルチェンジ [焼印の作り方]

 竹用の焼印

 饅頭や、蒲鉾など、食品に使われる焼印は、横向きで、軽く作られています。軽く押したり、叩くようにしたり、職人は、一瞬で、刻印します。


 皮製品に使われるものは、ロゴやマークなどを、凹ませるだけで、焼き色は、ごく薄くなっています。


 箱などの、木製品に使われる焼印は、印鑑や、スタンプに近く、インクの代わりが、焦げ目という感じです。

  

 竿や、楽器に使われるのが、竹用の焼印です。曲面に押される為、他とは、大きく違った特徴があります。

 先ず、サイズです。バランスがある為、汎用性が低くなります。


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 焼印の横幅に対し、竹の直径は、2倍から4倍くらいが、適正値です。小さすぎる焼印は、貧弱に見えます。大きければ、不格好なうえ、失敗も増えます。

    

 タナゴ竿なら、枠幅4mm、ヘラ竿なら、枠幅5mm、船竿や磯竿なら、枠幅6mmくらいでしょう。

 

 竹用の焼印は、押し当て、喰い込ませて、回し込みます。しかし、竹は、熱が加わると、油が浸み出し、滑り易くなります。竹に、十分、喰い込まない焼印は、失敗が多くなります。

 また、長く押し当てる事になる為、空間の小さな焼印は、丸焼けが多くなります。

   

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篆刻台 [焼印の作り方]

 石や金、木などに、落款などの、印を彫ることを、篆刻と言います。多くの場合、篆書体が用いられた為のようです。彫の作業には、印材を固定する為、篆刻台を用います。この台は、印を中心に、回転させることが出来ます。

 焼印も、篆刻の一種、更なるレベルアップの為、篆刻台を作ることにしました。プレスバイスを、回転台に取り付け、彫る為に都合のよい、治具を装着しています。

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焼印の作り方3 [焼印の作り方]

 遊び半分で、焼印を作り始めて、10年くらいが経ちました。ここのところ、年間数個の依頼が有り、作るたびに、工程や、工具などを見直しています。最初の頃に比べ、作り方も大きく変化しました。

 焼印の作り方、最新版です。

 書体は、辞典で調べ、デザインを考えます。最近は、左の方が多くなっています。

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 今回作るのは、「至誠」、いつも、「真剣」という意味です。書体は、行書を選択しました。

 トレス紙に、方眼を書いて、転写し、裏返して、厚紙に貼り付けます。これが、手本になります。

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焼印の製作依頼 [焼印の作り方]

 焼印に関するコメントは無かったのですが、製作の依頼は時々あります。その中の、様々な話で感じたことを中心に、「焼印をオーダーするとき、何を考えればよいのか?」を少し詳しく記します。
     

 どこに依頼するのか

 焼印を使うのは、饅頭などの食品、皮革製品、お土産になる民芸品、釣り道具など結構多く有ります。それぞれ、特徴があり、流用できないことも多いのです。特に、竹竿など、曲面に押す焼印は、特別な特徴をもっています。
    

製作を依頼するときには、ホームページなどで、どの様な焼印を作っている会社なのかを確認する必要があります。

     

 焼印のデザイン

 竹竿や竿掛け、万力など、釣り道具の焼印は、「「用途」、「サイズ」、「書体」、「文字のレイアウト」、「枠の形」の5項目を考えます。

       

 用途

万力やウキ箱、糸巻きなど平面に押す焼印と、竹竿などの曲面に押す焼印では、印の山の形状が違います。
     
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1は判子、2は平面に押す焼印、3は竹竿などに使う焼印、4は焼刻印の山の断面です。

     

竹の場合、滑らないように食い込ませ、ユックリ廻し、比較的低い温度で、時間をかけて押します。竹を廻したときに、焼印が滑ってはどうにもなりません。竹に食いつくように、山の天辺は尖がらせています。
     
 竹用の焼印は、サイズが小さいこと、食い込みやすいようにすることのため、デザイン上、色々な制約を受けます。この制約を中心に話を進めます。

     

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焼印の作り方、使い方、etc [焼印の作り方]

 焼刻印

 「焼刻印」は私の造語です。枠無しの焼印を作り、通常より接触面を鋭く刻みます。焼印を入れるより低温で、竹や木材に強く押し当てます。僅かに焦げて、木や竹に刃物で彫り込んだ様な窪みができます。そこに漆などを入れ、銘を際だたせます。色の濃い部材に銘を入れるには、都合の良い物です。もちろん、「焼刻印」は通常の焼印としても使えます。
    

 字体とサイズ

字体辞典などを参考にして、字体を決めます。深く刻めることが問題なので、ペン字体や草書などをベースに考えます。また、画数の多い場合、接触圧が小さくなり巧く刻めない場合が出てきます。その為、平仮名や片仮名にする事も考えてください。文字のサイズは、竹に入れる場合4~6mmくらい、平らな木材なら6~8mmくらいが打ちやすいと思います。
    

焼印の工程

草書の線を細くした字体を選択しました。裏文字を方眼紙に書いて手本にします。
     

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焼印を作るために必要な物 [焼印の作り方]

 手作りの品には、銘を入れます。書いたり彫り込んだりでも良いのですが、焼印が使われていると、一段と見栄えがすると思います。その人の個性あふれる物なら、なおさらではないでしょうか。今回は、「How to 焼印」です。まず、必要な物です。

工具
 回転バイス、向きを変えながら彫って行くため、通常のバイスでは、無理が有ります。但し、スムーズに向きを変えられる台を作れば問題はないと思います。

バイト各種(三目切り、舟形、切り出し)、組ヤスリの安い物を買って、ダイヤモンドヤスリで加工して作ります。三目切り、舟形、切り出し、の3種類で殆ど間に合いますが、出来れば、舟形の形を少し変えた物が、いくつかあると便利です。

 ケガキ針、丸ヤスリを加工した物を使っています。線の強さをコントロールするには、堅い材質の針が必要です。
     
 ダイヤモンドヤスリ、バイトを研ぐために使います。一個仕上げるのに何度も研ぎを入れるので良い物が欲しいところです。240番~400番ぐらいを用意します。

     

タガネ各種、金槌、細かな修正に使います。写真のように、彫金用のタガネをそろえる必要は、ありません。ステンレスの丸棒2mmを削って作った方が安上がりです。形に合わせて必要になるので、数が多いと便利です。金槌は小さな物でないと使いづらくなります。

 ヤスリは細目と荒目の二種類があると楽に作業が進みます。細目ヤスリは、タガネを整える時にも使います。水研ぎペーパー、最初に印面を整える時に、掘り進んでいく途中に、必要です。800番を、化粧版などの平らなところに貼り付けて使います。

彫金用の糸鋸、ヤスリ、糸鋸は、焼き印の外枠を切る時に使います。ハンドルは安い物でかまいませんが、鋸刃はバローベが良く切れるのでお勧めです。種類が多くありますが3/0番から0番ぐらいが使いやすいでしょう。東急ハンズなどで手に入ります。ドリルとセンタポンチ、ハンダゴテと接合する時に必要です。ドリルの刃は、4mm一本有れば間に合います。

 治具として、0.5~1.0mm厚のアルミ板をコの字型にしてインゴットのケースを作ります。インゴットより少し長めにします。これは、無いと困ります。

材料
 真鍮インゴット、素材は真鍮を使います。「硬さが適当」で、「熱の伝導が良く」、「冷めにくい」、又、「値段も安い」というのが理由です。銅やアルミは柔らかすぎる為、些細なことで破損することがあります。軟鉄のインゴットは、彫りにくい上、錆びやすく以外ともろさを持っています。

ハンダゴテ、40wが適当です。小手先が4mmですので印側の穴あけも楽で、小さいサイズでも加工しやすくなります。温度上昇が遅いので、焼き印の温度管理もしやすいと思います。

確認用材、竹材、木材、色々と押してみた方が良いでしょう。竹にしろ、木にしろ、材料により、焼き上がりが違っています。ちょっとした端材で良いので、用意すると良いでしょう。

 


その他

トレース方眼紙、鉛筆、消しゴム、字体辞典、などが、要ります。



 


 


焼印を彫り始めるまで [焼印の作り方]

1.銘をデザインする 
 
銘を決めるときには、候補をいくつか考えることが必要です。その銘で、すでに色々な物が製作されている場合があります。銘がバッティングしているのです。また、字体辞典などで字を調べ、実際にデザインをしてみると、良い感じにならない事があります。

 何に打つかを考えて下さい。箱物や万力などは、字画を少なくして、太い線が生きるようにした方が映えます。竿などでは、穂持ちなどに打つことも考えたほうがいいでしょう。字画が多すぎると全体が丸焼け状態となるケースが増えます。少なすぎると貧弱な感じ見えることもあります。

 デザインに不合理な部分が無いようにする事です。今回のデザインでは、一文銭がモチーフに成っていますので、楷書を選びました。「他の字体では、違和感が出る」と感じています。デザインに因って、色々と字体を変えてみると良いです。

   

2.裏文字の練習
 
銘やデザインが決まったら、トレース紙に清書をします。解りやすいように、一字を10mm角ぐらいで書くと良いと思います。次に、裏返して、裏文字を写し取って、それを清書をします。そして、この文字を練習します。30分から1時間ぐらい、丁寧に練習する事が必要です。彫り始めたら自分の中にある字のイメージが大事になります。清書した手本は、参照しますが、イメージがはっきりしていないと、巧く彫り進めるのに苦労します。

3.インゴットの下準備と下書き
 
作る焼き印のサイズに合わせてインゴットを購入して下さい。長い物をカットするときは、ケガキを一周させて入れ、糸鋸を回してカットすると良いと思います。カットされた素材は、彫る面を研いで平らにします。私は、細目ヤスリでならした後、化粧版に水研ぎペーパー800番を張って研いでいます。この作業は、ポイントになるので、丁寧にやる必要があります。

 

    

 

 ケガキ針で中心線を入れます。この線を基に見当線を入れます。この見当線を参考にしてフリーハンドで裏文字を書いていきます。「ケガキを深くしない」、「二重に線を引かない」、「常に全体のバランスを見る」ということが大事です。特に、見当の線よりも、全体を見て、字のイメージを大切にする方が、巧くいくと思います。小さい物に線を引いているので見当線は信用し切れません。巧く行かなかったときは、印面をもう一度研ぎ直して、やり直します。完璧にすることは、必要有りませんが、バランスの崩れは、後で簡単に修正出来るという訳ではありません。

   


   

 

 



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