焼印の篆刻、その工程 [焼印の作り方]
ここ二か月、焼印と向き合っています。東郷平八郎元帥の書を、文字4mmベースで彫り、失敗を繰り返す中で、工程を見直し、工具を改良しました。
今回、その結果を活かして、安倍首相の書「至誠」を焼印にしました。これを基に、見直した工程を紹介します。
原寸大で、裏文字を、トレス紙に書いて、練習します。文字の感覚を、掴みます。それと、難易度を判断します。篆刻に入る前に、「彫ることが出来るか?」、「丸焼けになり易さは、どうなのか?」、判断します。
焼印の補助線を引き、下書きをして、輪郭に、ケガキ線を入れます。この後、篆刻刀を入れる、穴開けをします。この穴位置と、最初に削る、谷筋を、厳密に考えるようにしました。
正確に、深い谷を彫る。工程見直し、一番の肝です。
赤は、印面、青の様に浅く掘った後、緑の様に、谷を深くします。深い谷筋のサイドを、キサゲで、ピンクの様に、輪郭を確定します。最後にオレンジ、谷を修正します。
篆刻のスタート、ケガキ線が、入りました。
焼印を彫り進めると、輝きや反射で、彫れている部分が、判り難くなります。この問題は、墨を入れて、解消しました。筆ペンで塗った後、毛先の細い歯ブラシで擦りました。
穴開け工程は、緊張感が変わりました。
青の工程、終了
谷が、深くなりました。これで、荒彫り終了。全体を800番で軽く水研ぎし、仕上げに入ります。
仕上げが終わり、試し焼です。
色々な竹で試し、また、印面の焦げ具合を確認、修正箇所を洗い出します。
左が手本、右上が修正前、右下が完成品です。
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