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焼印の作り方3 [焼印の作り方]

 遊び半分で、焼印を作り始めて、10年くらいが経ちました。ここのところ、年間数個の依頼が有り、作るたびに、工程や、工具などを見直しています。最初の頃に比べ、作り方も大きく変化しました。

 焼印の作り方、最新版です。

 書体は、辞典で調べ、デザインを考えます。最近は、左の方が多くなっています。

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 今回作るのは、「至誠」、いつも、「真剣」という意味です。書体は、行書を選択しました。

 トレス紙に、方眼を書いて、転写し、裏返して、厚紙に貼り付けます。これが、手本になります。

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 印材に、基準線をケガキ、手本と基準線を見ながら、黒漆で下書きを入れます。

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 目盛りの多い、このタイプの定規が、基準線の位置決めに便利です。下書きは、極小の、メンソ筆の、外側の毛を切って使っています。

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 印材の固定は、アルミパイプを20mmほどカットし、潰して、印材を中に入れ、回転バイスに挟んでいます。パイプ面の、1mm位下に、印材の表面が有ります。

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 最初に彫るのは、広い空白部分で、文字から少し離します。広いところは、極小杯型、狭いところは、三つ目錐を、ルーターにセットして削ります。文字に近い部分は、キサゲに近い形状の刃物で、テコを利用して、底の方から上に削ります。

 この工程で、深く底を作る様にします。

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 文字の交点から、底の方へ、谷を削ります。工具は、竹槍の様な形状の刃物で、削り始めの位置が、ズレ難いのが、特徴です。印面から、底に向かって、少しずつ削ります。

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 谷の両側と、穴になる部分を削ると、文字の輪郭が、浮き出て来ます。削り方は、面取りをするような感じで、深く掘るのは、この次の工程です。少しずつ、繊細に、削る必要が有ります。

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 6mmアンカーボルト、特大カッターの替え刃、8mmアルミパイプで、キサゲと、片刃と両刃の、切り出しを作りました。切削角は、70°くらいがベストのようです。替え刃の加工には、ダイヤモンド回転ヤスリが、重宝しました。

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 現時点では、文字の近くが、浅彫の状態です。ルーターに、三つ目錐をセットして、深い彫にしていきます。数多く出来た、谷筋に刃先を入れると、事件が起こることは、少なくなります。また、細かい部分は、刃物を、総動員して削ります。

 最後に、文字の輪郭を、面取りすると、印から、焼印に変わります。

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 スタンプでは、出てない部分が在りますが、焼印は、喰い込むため、出て来ます。

 ハンダゴテに、セット出来る様に、4mmの真鍮丸棒を付け、周りを削り落とし、一応の完成です。

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 文字の画数や、形状で、喰い込み方は、違うので、試し打ちと、調整を繰り返します。

 800番で、印面を研ぎ、削り直します。

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 最終形がこれで、文字4mmベース、5mm枠です。

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 同時に、文字3mmベース、枠4mmで作りました。こちらの方は、手本を離れ、強調と、省略をしています。

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